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PAPIER TIGRE ブランドディレクター 中山 千明さん

日本橋浜町。かつては広大な武家屋敷が広がっていた、古くから続く江戸のまち。歴史と伝統を受け継ぎながら変わりゆくまちの息遣いと魅力を、このまちで働き、暮らしを営む人々の言葉を通して紐解いていきます。

今回は、フランス・パリ発のプロダクトブランド「PAPIER TIGRE(パピエ ティグル)」東京店で、ブランドディレクターを務める中山千明さんにインタビュー。パリで大人気のPAPIER TIGREが、世界で2店舗目となる直営店をなぜ浜町に構えたのか? オープン当初から働く中山さんに、まちの魅力についても語っていただきました。

 

使うことが楽しみに。日常から着想するPAPIER TIGREのプロダクト

20179月のオープン以来、いろんな商品が増えましたね。

ステーショナリー以外のアイテムも増えましたね。店頭では、PAPIER TIGREオリジナルプロダクトに加え、デザインを楽しむ視点で作られた国内外のセレクト商品も販売。PAPIER TIGREのプロダクトは、基本的に一度完売したら再販はなく、セレクト商品も小規模生産で作られているものが多いため、訪れるたびに新しい出会いを楽しんでいただけるはずです。

 

カラフルな配色にグラフィカルなパターン。オリジナリティに溢れたPAPIER TIGREのプロダクトは、どのように作られているのでしょうか?

PAPIER TIGREのオリジナルアイテムは、デザインから製作まで、すべて自社で行っています。デザインのテーマは日常の何気ない景色をもとに着想していることが多く、コレクションごとにイメージはがらりと変わります。パリのデザインチームはみんな旅が大好きで、シリーズによっては旅先の国をテーマにプロダクトを作ることも。旅先で見た空の色や、自然のイメージ、建物の色や形など、その土地土地で目に留まった日常的な場面からデザインを起こしているようです。

 

中山さんがPAPIER TIGREで働き始めたのはどういった経緯からですか?。

大学時代、地元福岡でセレクトショップを運営していて、PAPIER TIGREは取引先のひとつでした。プロダクトはもちろん、働く人たちの仕事熱心でフレンドリーな人柄にも魅力を感じていて、『いつかこの人たちと一緒に仕事ができたらいいな』と漠然と思っていたところ、東京店を立ち上げるタイミングでうれしいことにお声がけいただいて。現在は店頭に立ちながらブランドディレクターとして商品のバイイング、コラボレーションアイテムのプロデュース、イベントやポップアップの運営なども担当しています。

 

中山さん自身が長く愛用しているPAPIER TIGREのアイテムはありますか?

ノートは5年ほど使い続けています。中面の用紙はデザインの異なるページがランダムに現れるなど楽しい仕掛けがある一方、最初のページに年間の予定が書き込めるなど、実用性もしっかり重視。仕事用としてもおすすめです。毎年デザインが変わるので飽きずに楽しめますよ!

成長が楽しみなこのまちで、ブランドの可能性も広げていきたい

PAPIER TIGREの直営店はパリと東京の2店舗のみですよね。日本に、また浜町に、PAPIER TIGREをオープンしたのはなぜだったのでしょう?

もともとPAPIER TIGREの創業メンバーは大の日本好きで、コロナ前は毎年のように日本に訪れていました。ステーショナリーを扱うならば、質の高い文房具がたくさんある日本で挑戦したい。そんな思いもあり、海外初出店の地に日本を選んだそうです。

1号店のあるマレ地区はパリの東部に位置していて、若い人が活躍する活気に満ち溢れた地域。パリにいるメンバーの中で「文化は西から東に流れる」という持論があって、東京でもすでに完成された西エリアよりも成長途中の東エリアに面白さを感じたといいます。なかでも浜町は再開発を機にこれからが楽しみなまち。いい物件との出会いもあり、ここでチャレンジすることに決めました。

 

日本橋浜町にお店を開いてから、PAPIER TIGREのものづくりに変化はありましたか?

いろんなお店や企業さんとコラボレーションさせてもらえる機会が増えました。去年は、浜町1丁目に本社を構える、老舗寝具メーカー「昭和西川」さんとタオルケットや布団カバーを製作。ご近所の「ブーランジェリー・ジャンゴ」さんには、PAPIER TIGREのラッピングペーパーをパンの包み紙として使ってもらっています。浜町だからこそ生まれたご縁がたくさんありますね。

中山さんから見て、 日本橋浜町はどんなまちですか?

都心ながら浜町公園や隅田川など自然豊かなスポットも多く、ゆったり暮らしを楽しんでいる方が多くいらっしゃいますよね。うちに来てくださるお客様もお話ししながらじっくりお買い物を楽しんでいる様子。最近は、おしゃれなお店も増えて、以前はあまり見かけることのなかった20代ぐらいの若い方もよく見かけるようになったなと思います。

 

お店を営む中で、地域とのつながりを感じることはありますか?

お店の前を通れば気軽に立ち寄ってくださる。そんなご近所の方との距離感は、とても居心地がいいです。福岡で自分のお店を持っていた頃、学生でも起業ができたのは周りの人たちの支えがあったから。今もそれは同じで、近所の方とのつながりは大切に築いていきたいと思っています。浜町では、神田祭しかり、参加できる街のイベントがたくさんありますよね。先輩方とお酒を飲みながら、浜町はどんな街なのかお話を聞いたり。これからも浜町の一員として、より深いお付き合いができたらいいなと思っています。

PAPIER TIGREとして、今後どんなことに挑戦してみたいですか?

まずは、お店を続けていくこと。身近にパリを感じられるPAPIER TIGREらしいお店作りをとことん追求しながら、気軽に参加できるワークショップやイベントの頻度も増やしていきたいなと思っています。また、浜町界隈には本社を構えている企業さんもたくさんあるので、いろんな業界の方とコラボレーションしながら、ブランドの新たな可能性も探っていきたいですね。

 

最後に、浜町で中山さんが行きつけにしているおすすめのお店を教えてください!

ご近所のジャンゴさん。土曜日の朝は仕事を頑張ったご褒美に、ジャンゴさんのパンで贅沢しようと決めています!よく買うのがバゲットとビーツのブレッド。ジャムを塗っても、食事のお供としてもおいしくいただけます。

PAPIER TIGRE

東京都中央区日本橋浜町3-10-4

電話:03-6875-0431

営業時間:12:00-19:00

定休日:(月)(火)祝日は営業

Webサイト:https://papiertigre.shop

インスタグラム:@papiertigram_tokyo

[取材日:2022.4.4]

写真:北浦汐見 文:北居る奈

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